卒業日記・上野

上野です.
僭越ながら,今年の卒業メンバーのトリを務めさせて頂きます.

昨日,大学院の修了式がありました.在学した6年間ずっと学生フォーミュラをしていたので,大学よりCUFPを卒業するという感覚です.

 卒業日記を書くにあたって何人かから長編小説とか連載を期待され,プロジェクトごとに章分けして最初の5000文字くらいは書いてみたのですが,やめました.
 理由は,僕の学生フォーミュラの活動は数個の成功と,些細な(時に大きな)多くの失敗から構成されているからです.長編を書くにあたって,数の多い失敗が大きな割合を占め,恨み辛みが多い印象の文章となりました.負の感情が勝っていたというわけでは断じてなく,全ての失敗を含めて学生フォーミュラをやれて良かったと思っています.しかし,これを長く記録に残り,入部希望者や新入部員も見るかもしれない新歓期直前の日記に書くことは憚られたので,長めの日記一つとします.



 学生フォーミュラでの活動を振り返ると,先輩方と本格的に活動したのはCF12だけで,CF13〜CF16の4年間は幸運にもテクニカルディレクターをやらせてもらえました.CUFPの歴史では異例とも言えるくらい長期に渡って主力として活動したのではないかと思います.長い期間,テクニカルディレクターとしてチームを動かす立場にあったので,失敗と犠牲を出しながらも,技術的なことだけでなくチームワークとかマネジメントとかリーダーシップ的なものも学ばせてもらえました.

 先輩方と一緒に活動できた期間は短いですが,引退・卒業後も多くの先輩が気にかけてくれ,知恵だけでなく手も貸して頂きありがとうございました.度重なるマシントラブルにも屈しない先輩方の姿が,以降の活動で困難に当たったとき僕の背中を押してくれました.
 同期とチームを引っ張ったCF13から14の大逆転劇は最高でした!やたらタフで諦めが悪いクソ野郎どもと同じ目標を目指せて良かった.僕らの世代がCUFPに変革を起こしたと勝手に思っています.
 後輩と活動したCF15,16は設計など「考える」ことに集中させてもらえたので,個人的には得るものが大きかったです.一方で,面倒な設計をされて製作をさせられた後輩には申し訳ないことをしました.僕なりに大会でメンバーが納得・満足できるクルマになるように努力していたつもりです.徐々に知識や技術および経験を身に着けて,逞しくなっていく後輩の姿を見ているのは楽しかったです.引き継ぎとかは不十分だと思うので,聞きたいがあれば堂々と言ってください.卒業後も面白いことを見つけたら適当にチームに投下します.CF17はだいたい分かるので,CF18以降に度肝を抜くようなクルマを期待しています.

 やり残しを上げればきりがありませんが,CF16を集大成と思える程度には満足しています(あと3台くらいは作りたいですけど…).フットプリント変更と車体の小型化,2年生のころから考えていた10inchホイール,ターボ時代からの野望だったアクセラ番長,大会後にはCF12から進展のなかった空力開発にも着手して前後ばね下ウイング搭載と,僕なりに車両運動を考えてアグレッシブに大きな挑戦をやらせてもらえました.
CF16の大会後にはドライバーデビューの機会をもらえて素敵な思い出も作れました.マシンを駆ったあの感覚は忘れられません.
 困難なプロジェクトになると分かっていながら,CF16を形にして概ね満足のいく性能まで仕上げてくれたチームメンバーに感謝が尽きません.また,同期と臨んだ最後のクルマであるCF14で培ったチーム運営と新歓の成功があってこそのCF16だったという意味でも6年間の活動の集大成と思えるクルマでした(やっぱり,あと3台くらいは作りたいですけど…).

 未練たらたらですが,目標は到達した時点で通過点になって陳腐化してしまうので,どうしようもないです.でも,タイムリミットが来たので,次のステージで夢中になれる目標を探します.



 いい機会ですので唐突ですが,CUFPがもっと先を目指すために改善すべきことを,自分のことを棚に上げて厳しいことを書かせて頂きます.

 まず,「頑張る前に考えろ」です.
 現状のCUFPにとって重大な問題だと思います.CUFPのメンバーは贔屓目なしで見ても,よく頑張っていると思います.しかし,例えば担当パーツの動作原理や理論および車両に及ぼす影響を数字と絡めて説明できる人が何人いるでしょうか?説明しようと努力したことのある人が何人いるでしょうか?
 完璧な理解は難しいと思います.クルマの知識だけでなく機械工学の視点も必要なので,3年生前期を終えるまで考える土台すら揃わないかもしれません.土台があっても目の前の仕事に忙殺されて,1~2年後を見据えて行動することは難しいかもしれません.しかし,こうした努力をチームが重要視しなかった結果,中・長期的な開発方針が定まらず,頑張るべきところの判断ができず目先の利に飛びつき足踏みするパターンが多い気がします.
 「考える」ことなしにCUFPが今以上のチームになることは不可能だと思います.

 次に,「一人でやるな」です.
 開発の大部分を一人に依存する今のチーム体制も上を目指す上で改善が必須です.僕の感想ですが,一人でやっていては実質的に2年に1度のペースで開発サイクルを回すのが限界だと思うので,上位との差を縮めるどころか開くかもしれません.一人でやってしまう人にも問題はありますが,それを許容してしまう周囲の勉強不足が根本の原因な気がします.
経験の差から力量に差がでることは必然ですが,ボトムアップをする体制と,チーム内でも下克上の雰囲気を育て,日常的に議論できるチームになる努力をすべきだと思います.

 これからのCUFPが,経験を積んだメンバーが先を見据えて先行開発・データ分析・設計を引っ張り,下級生のアイデアとやる気を支えられるチームになることを願います.そうすれば,多くの人が入部時に想像しただろう「速いクルマにするために試行錯誤して図面を描き,走らせては試行錯誤してさらに速いクルマに磨き上げる」という学生フォーミュラの姿に近づくと思います.
 あと,「設計」のケイは造形の「形」ではなく計算,計測,計画の「計」ということを忘れず,理論や原理と向き合って設計をして下さい.きっと学生フォーミュラが楽しくなります.

説教が長くなってきたので,ここらで切り上げます.
まとめると「考えることは楽しいよ」って話です.
長いようで短い学生フォーミュラを楽しんでください.



 最後になりますが,僕は6年間の学生フォーミュラ活動を通して多くを学び,貴重な経験と大切な思い出を得ることができました.学生フォーミュラという素晴らしい機会を与えてくださった大会関係者およびチームスポンサーなど全ての方々に感謝し,良きエンジニアとして社会に貢献して恩返しができるよう精進します.

エコパで会いましょう!
2017/03/25(Sat) 12:10:53 | 日記

Re:卒業日記・上野

感動しました!
6年間お疲れ様です!!
小泉(2017/03/25(Sat) 21:39:17)
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